「どうしてこんな気持ちになるんだろう?」そう思ったときにおすすめの1冊
自分の「こころ」って何?
悩んだり迷ったりしていると、自分のことがわからなくなりがち。
知っているようで知らないもの、それが自分の「こころ」なのかなと思います。
「こころの天気図ー「私」とは?「あなた」とは?」河合 隼雄 著 工藤 直子 聞き手
著者は日本におけるユング研究者として有名な方です。
聞き手の工藤直子さんも詩人として有名ですが、聞き手として表に出てきてはいません。
河合さんは多くの著作を残していますが、今回はこちらの1冊を「3つのおすすめポイント」でご紹介します。
【おすすめポイント1】温かみを感じる文章
この本の原稿は、そもそもは毎日新聞のコラムとして書かれています。
「だれにでも気軽に読めるような文章で」とあとがきに触れられているように、わかりやすい話し言葉の文章が特徴です。
著者が京都出身ということもあり、ちょっと関西弁も。
とめどないおしゃべりを聞いているうちに、自分の悩みをほぐすきっかけが見つかるかもしれません。
私は悩みが多すぎて動けなくなった時に、「悩みは、もつれた糸をほどくように、ふわーふわーっと」というコトバに「あ、そうか」と気付かされたことがありました。
【おすすめポイント2】テーマをもっと深く知るヒントがわかる
彼の著書はユング心理学を軸としてはいますが、取り上げるテーマは多彩。
昔話、学校、夢、カウンセリングなど、取り上げられているテーマは一見するとバラバラに見えるかもしれません。
今回の「こころの天気図」では、これらのテーマが章ごとに解説されていきます。
それぞれの章には、そのテーマに合った彼の著作の1節が紹介されているので、もっと深く知るヒントにもなります。
自分が気になるテーマを見つけて、深掘りするのも楽しいのではないかなと思いました。
【おすすめポイント3】何気ない対談からヒントを見つけられる
最後のほうは対談がまとめられています。
3名とも児童文学に大きく貢献している方ですね。
どの方との対談も、軽いタッチで話が進んでいくのですが、その内容は深く、ちょうどそのテーマで悩んでいる方には心に刺さるような表現に感じるかもしれません。
私も、読み直すたびに、前とは違った部分で「刺さった」感覚がするように思います。
今日の引用ひとこと
「よいかげん」の匙かげん
「こころ」を知るためには、それと向き合いすぎず、でも時には向き合って…というバランス感覚が大切なのかなと思います。
自分の気持ちがわからなくなったとき、ちょっと悩んでいることがあるときに、ぱらぱらとめくってほしい1冊です。
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