202303大阪・京都旅行その1「ピカソとその時代」展へ行ってきました!
1泊2日で大阪〜京都の美術館巡りをしてきました。
何回かに分けて、その感動をおすそわけしていきたいと思います!
初回は、大阪の国立国際美術館で開催中のこちらから。
「ベルリン国立ベルクグリューン美術館展 ピカソとその時代」
大阪の会期前は、東京でも展示していたので、ご覧になった方も多いかもしれません。
ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティなどを多く所有するベルクグリューン美術館の所蔵が一気に見られます。
美術の教科書にもおなじみな画家たち。
せっかくなので、何かを学びたいと思いました。
そこで今回は、デザインを勉強している身として、ピカソ、クレー、マティスの作品から「これはぜひ参考にしたい!」と思ったポイントを、キーワード形式でお伝えしていきます。
【キーワードその1】ピカソは「余計なものを省いて圧倒的なインパクトを出す」
展覧会はピカソから始まります。
ピカソの人生は、「青の時代」など様々な時代に分けられ、作風も大きく変わっています。
でも、時代は違っても、彼の作品はエネルギッシュでインパクトがあります。
それは描いている彼自身の生命力の強さからきているのだと思いますが、一方でテクニックもあるのではないでしょうか。
それは、思いきって素材を大胆に描くことと、余計なものは徹底的に省略すること。
そうすることで、背景によって素材の印象が薄まることを防ぐことができます。
余計なものを省くことによって、より素材が生き生きと私たちの目の前に迫ってくる感じがします。
【キーワードその2】クレーは「配色のコツはトーン」
「線と色彩の魔術師」としても知られるクレー。
彼自身、色彩にこだわって描いていたようです。
その特徴は、「トーンを揃える」こと。
トーンとは、色の世界においては明るさと鮮やかさが一緒になったもので、色の雰囲気を表すときに使われます。
たとえば、水色とピンクは、もともとは青と赤なので、同じ色味ではありません。
ですが、トーンの視点から見ると、同じ「明るい」トーンとして表されます。
クレーの作品は、色の数は多いのですが、基本のトーンを揃えることで全体がまとまった雰囲気になっています。
【キーワードその3】マティスは「バランスの良い余白をとる」
「色彩の魔術師」と呼ばれるマティスですが、今回、私が感じたのは「余白」です。
こちらの作品、縦が2メートルくらい。
目の前に立って見ると、背景の白が心地よい静けさを生み出しているのを感じます。
また余白の白が、モチーフの青をより綺麗に見せる効果を生み出しています。
切り絵は素材と背景がパッキリとわかれるので、モチーフの配置で印象がガラリと変わります。
バランスの良い余白をとることの大切さを感じる1枚でした。
今日の引用ひとこと
目撃せよ!体感せよ!
今回の展覧会のキャッチコピーとなっているひとことです。
インパクトとかトーンとか余白とか、デザインの本ではいくらでも説明がありますが、実際の効果はやはり「一見にしかず」だと思います。
大阪の会期はもう少し続くので、「面白そう!」と思った方はぜひ「目撃」して「体感」してみてください。
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